前回は、オキサリプラチンの神経障害の症状や治療法について調査した論文を紹介しました。
オキサリプラチンによる神経障害は、痛みや温冷覚の異常などの症状を引き起こしますが、様々な薬剤がその症状を改善する効果があることが示されていましたね。
他の薬剤はどのような部分に症状が出るのか気になるところですね。
また、しびれの症状に対してVASという評価で、症状の変化をチェックできることも紹介しました。
それでは実際に症状が出た場合には、どのような治療を行っていくのでしょうか?
そこで今回は、しびれをきたしやすい抗がん剤の種類やしびれが出た後の治療方法について、「がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き 2017年版」に記載されている内容をご紹介します。
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今回紹介する資料の概要
今回紹介する資料は、CIPNをきたす抗がん剤の特徴や、CIPNが出現した後の治療の流れを解説した内容になります。
「日本がんサポーティブケア学会(編):がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き 2017年版」. 2017年の少し古い資料になります。
もうじき2023年版が発刊されるようですが、現在までの手引きをおさらいしておきましょう。
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CIPNをきたす抗がん剤の特徴
日本がんサポーティブケア学会(編):がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き 2017年版
この資料では、7種類の抗がん剤について解説されています。
シスプラチン
下肢を中心とした振動覚の低下が出現し,運動障害は少ないとされています。
振動覚というのは携帯電話のバイブレーションのような進藤の刺激を感じる感覚のことですね。
また、高音域の感音性難聴も起こるようです。
投与中止後も長期間症状が継続することが多いことが報告されています。
治療をやめたからと言って症状がすぐに収まるわけではないことには注意が必要ですね。
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オキサリプラチン
急性期は寒冷刺激により増悪する四肢末端や口唇周囲の知覚異常を特徴としますが、症状は数日以内でほとんど消失するようです。
慢性期症状は数カ月から数年継続することもあります。
こちらも長期間症状が持続してしまうようですね。
オキサリプラチンについてはコチラの記事にもまとめてありますよ。
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カルボプラチン
通常量の使用では神経症状の発現は比較的少ないとされています。
高用量でシスプラチンと同様の症状が出現することもあります。
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パクリタキセル
手足の知覚異常が出現し,1 回投与量や総投与量が多いほど、症状が強くなるようです。
神経障害性疼痛を伴うこともあり,進行すると四肢遠位部優位の灼熱感,全感覚に及ぶ感覚障害,感覚性運動障害,徐脈性不整脈などの自律神経症状も起こすこともあります。
実際の臨床では頻度が多い薬剤の印象ですね。
灼熱感などは、ひどくなると手作業が困難になることが多くて困りますので、早めに対処したほうがいいですね。
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ドセタキセル
蓄積性の感覚障害・運動障害が出現するがパクリタキセルより頻度は少ないと報告されています。
ただし、こちらも臨床では使用されることが多い薬剤で、治療後に症状が出る方も多い印象があるので注意は必要ですね。
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ビンクリスチン
混合性の感覚・運動・自律神経障害をきたし,両側性が特徴とされています。
下肢よりも上肢に早く症状が出現し,特に、手指感覚異常が多い印象ですね。
治療開始から数週間以内に起こり,投与中止後も長期間継続することが多いと報告されています。
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ビンブラスチン・ビノレルビン
ビンクリスチンと同様の症状が出現するとされています。
この抗がん剤については、私の患者さんではあまり使用されている方はいない気がします。
よくわからなくてすみません・・・。
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抗がん剤の種類以外のリスク因子
どのような抗がん剤に注意が必要かはわかりましたね。
それでは、抗がん剤の種類以外で注意をしなきゃならないことについても紹介します。
糖尿病,アルコール依存症,非アルコール性肝障害,低栄養状態で CIPN 発症リスクは高まるとされています。
オキサリプラチンでは,貧血・低アルブミン血症・低マグネシウム血症・アルコールがリスク因子として挙げられています。
放射線治療はシスプラチンによる末梢神経障害を増悪させることが示唆されています。
タキサン系の投与では,高齢・糖尿病・アルコール・人種・肥満・閉経がリスク因子と報告されています。
やはり、糖尿病、アルコール、低栄養といった状態には注意が必要ですね。
体重が少ないとその分抗がん剤の蓄積が多くなって副作用が強くなると言われていますからね。
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CIPN出現後の治療の流れ
日本がんサポーティブケア学会(編):がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き 2017年版
こちらに、CIPN出現後の治療の流れがまとめられています。
まずは、前述の抗がん剤治療を行った後の神経症状が出現しているかを確認します。
神経生理学検査というのもあるんですが、なかなか実際の臨床で頻繁に行うものではないですので、実際は手足のしびれや痛みといった自覚症状が基本になりますね。
それでCIPNが疑われると、どの程度の症状かをGrade1-4で評価します。
評価の方法はコチラになります。
日本がんサポーティブケア学会(編):がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き 2017年版
あくまで主観的な表現で評価が難しいですが、ポイントとしては
①手足のしびれ・痛みが出現している
②しびれ・痛みで日常生活がどの程度支障をきたしているか
ということに注目すべきですね。
例えば手足がしびれて、よく転ぶ、箸が持てないなどの症状が出ていたら、日常生活に支障が出ているのでGrade2-3になります。
そして、CIPNの程度に応じて治療が行われます。
Grade2の場合は、鎮痛薬などの薬物療法が検討されますが、
基本的には日常生活で支障が出てしまっている場合には、
Grade3以上の抗がん剤の減薬や休薬、抗がん剤の変更が最も優先されるでしょうね。
研究報告としては、血流を改善させたり、圧迫療法を行うことも症状緩和が期待できるようですので、試してみてもいいかもしれません。
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CIPNの発症,症状,評価についてはコチラにまとめてますので、参考にしてみてください。
CIPNの予防・治療についてはコチラにまとめてますので、参考にしてみてください。
このブログは、ガイドラインや論文などの根拠をもとに情報を発信していく予定です。
しかし、がんの病態や治療方法によっては、お読みになっているがん患者さんにはその情報が当てはまらない場合もあります。
記事の内容を参考に新しく何かを始める場合には、担当の医師や医療従事者にご確認いただくようお願いいたします。
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