手足がむくんだ場合はリンパ浮腫?他の原因との鑑別は?

前回は全身の浮腫が出現したときの原因について紹介しました。

全身の浮腫(むくみ)の原因の代表3種類とは?

2023年6月3日

でも、患者さんの浮腫でよく見るのは、手だけとか、足だけとか、一部分の浮腫が多い印象です。

特にがん患者さんではリンパ浮腫が有名ですが、リンパ浮腫も基本的には局所の浮腫の一つになります。

しかし、リンパ浮腫以外にも局所の浮腫の原因はあるので、その鑑別が必要になります。

そこで今回は、局所の浮腫(むくみ)の種類についてご紹介します。

この記事の要約
・局所性浮腫の種類や原因について解説。

・がん患者さんに起こりやすい局所性浮腫は、リンパ浮腫、炎症性浮腫、静脈性浮腫、廃用性浮腫などが考えられる。

・局所に浮腫が生じた場合には、その種類を頭に入れて医師に相談して、必要な検査をしてもらうのがよい。

・がん患者さんの浮腫であっても、リンパ浮腫ではない場合もあるので注意が必要である。

代表的な局所性浮腫の種類

リンパ浮腫

まずは、がん患者さんで一番注意すべきリンパ浮腫について説明します。

リンパ浮腫とはリンパ管やリンパ節の異常による浮腫です。

 

具体的な病名としては、原発性リンパ浮腫と続発性リンパ浮腫に分かれます。

原発性リンパ浮腫とは、生まれつきリンパ管の異常があることが原因で生じるリンパ浮腫のことです。

続発性リンパ浮腫とは、がんやその治療などが原因となり生じるリンパ浮腫のことです。

 

患者さんの数としては圧倒的に続発性リンパ浮腫が多いです。

組織の老廃物や水分は90%が静脈という血管で回収されるのですが、残りの10%はリンパ管で吸収されます。

菊谷 光代, リンパ浮腫を知る, 日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌, 2019, 23 巻, 4 号, p. 394-405

リンパ管で吸収された老廃物や水分は、鼠径部や腋窩にあるリンパ節まで移動しますが、がんやその治療によってリンパ節の働きが悪くなると、移動が滞ってしまい手や足がむくんでしまうわけです。

 

上肢のリンパ浮腫は乳がんの治療後、下肢のリンパ浮腫は卵巣がん、子宮がん、前立腺がんなどの治療後に多く出現します。

 

腋窩や鼠径部周囲にがんがあったり、がんの治療を行った患者さんの手足がむくんだときは、リンパ浮腫を疑って検査治療を行いましょう。

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静脈性浮腫

静脈性浮腫とは静脈の異常が原因による浮腫です。

具体的な病名としては、静脈瘤や深部静脈血栓症などが挙がります。

 

さきほどお話ししたように、組織の老廃物や水分は90%が静脈という血管で回収されています。

その静脈の機能が低下してしまうと手足の浮腫が生じてしまうわけです。

静脈瘤とは静脈内の血液が逆流してしまう病気で、深部静脈血栓症とは静脈内に血栓という血の塊ができる病気です。

どちらも静脈の機能が低下してしまい、浮腫が生じる可能性が高くなります。

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炎症性浮腫

炎症性浮腫とは血管炎やアレルギー、炎症などが原因による浮腫です。

蜂窩織炎や手術後の創部などで浮腫が生じます。

 

手足に感染や傷などが生じたときには、その組織を修復しようとするために、血流が増加して、血管から白血球などの成分が血管外へ漏れやすくなります。

それによって手足に浮腫が生じてしまうわけです。いわゆる、けがした後の「腫れ」がこれにあたるわけですね。

アレルギーで赤くなったり、腫れるのも、これにあたります。

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廃用性浮腫

廃用性浮腫とは、あまり体を動かさないことが原因による浮腫です。

治療後や手術後、体調不良等でベッド上安静などが続いた時に生じやすい浮腫になります。

 

特に、足先に流れる血流は、ふくらはぎの筋肉が収縮することによって、静脈が流れやすくなって、心臓へ戻ることになります。

安静が長くなって筋肉が瘦せ落ちたり、筋肉を動かす回数が減ってしまうと浮腫が生じてしまうわけです。

逆に筋肉を動かすことで浮腫の改善が期待できます。

ご高齢の方が座りっぱなしで足がむくんだり、若い方でも長く立ち仕事をしていると足がむくんできたりするのは、この原因による浮腫になります。

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がん患者さんに起こりやすい局所性浮腫は?

以上が局所性浮腫の種類となります。

 

がん患者さんはリンパ浮腫が一番有名だとは思いますが、体調不良で動かなくなってしまうと血栓が生じたり筋肉量が減少したりして、浮腫が生じることもあります。

免疫力が低下することで、蜂窩織炎という手足の感染が生じて、炎症性浮腫を生じる場合もあります。

 

原因の確認方法としては、まずは、リンパ浮腫が生じる病気や治療があるのであれば、まずはリンパ浮腫を疑っていいと思います。

しかし、赤みが強かったり痛みが生じている場合には、炎症性浮腫を疑った方がいいと思います。

また、動く量が低下したりしている場合には、廃用性浮腫などの要素も検討したほうがいいかもしれません。

 

いずれにしろ、手足に浮腫が生じた場合には、上記の種類を頭に入れて医師に相談して、必要な検査をしてもらいましょう。

全身に浮腫が生じた場合には、全身性浮腫と言って局所性浮腫とは原因が違う場合がありますので、別の記事を参考にしてください。

全身の浮腫(むくみ)の原因の代表3種類とは?

2023年6月3日

がん患者さんの浮腫であっても、リンパ浮腫ではない場合もあるので注意してくださいね。

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まとめ
・がん患者さんに起こりやすい局所性浮腫は、リンパ浮腫、炎症性浮腫、静脈性浮腫、廃用性浮腫などが考えられる。
・局所に浮腫が生じた場合には、その種類を頭に入れて医師に相談して、必要な検査をしてもらうのがよい。
・がん患者さんの浮腫であっても、リンパ浮腫ではない場合もあるので注意が必要である。

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