全身の浮腫(むくみ)の原因の代表3種類とは?

整形外科クリニックで働いていて意外だったのが、”むくみ”を訴える患者さんが非常に多いことです。

がん患者さんであっても、非がん患者さんであってもむくみで困ることは多いようです。

 

がん患者さんにとってはリンパ浮腫が多いでしょうが、むくみというのはリンパ浮腫以外にも様々な原因がありますので、まずは何が原因なのかを考える必要があります。

むくみの原因がわからないと効果的な治療ができないですからね。

そこで今回は、がん患者さんが自身のむくみの原因を考える参考になるように、むくみの種類についてご紹介します。

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全身性浮腫の代表的な原因3種類

全身性浮腫の主要な原因として、まずは心性浮腫、肝性浮腫、腎性浮腫の3種類が挙げられます。

上田 剛士. 全身のむくみ. JIM 24巻2号 , 2014年2月 , pp.128-132
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心性浮腫

心性浮腫とは心臓の病気が原因による浮腫です。

具体的な病名としては、心筋梗塞、心臓弁膜症、心筋症、心不全などが挙がります。

 

心臓というのはご存じの通り、全身に血液を送るポンプの作用を行っています。

循環の流れとしては、心臓の左側から全身に血液が送られ、全身を巡った後に心臓の右側に戻ってきて、心臓の右側から肺に送られ、肺から心臓の左側に戻ってきます。

 

ここで、特に心臓の右側の機能が弱ってしまうと、全身を巡った血液が肺へ送られる量が減ってしまうので、血液が全身に滞ったままになりやすくなってしまい、全身の浮腫が生じるというわけです。

このように右心不全という右側の機能低下では全身性の浮腫が、左心不全という左側の機能低下では呼吸困難が特徴的な症状として出現しやすいです。

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肝性浮腫

肝性浮腫とは肝臓の病気が原因による浮腫です。

具体的な病名としては、肝硬変、急性肝炎などが挙がります。

 

肝臓はアルブミンというたんぱく質を合成する機能があります。

肝臓の機能が低下すると、血液中のたんぱく質が少なくなってしまうわけです。

 

血液中のたんぱく質は血管内に水分を留める作用があります。

肝臓の機能が低下して、血液中のたんぱく質が少なくなると、血管の外に水分が漏れやすくなってしまい、全身に浮腫が生じるというわけです。

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腎性浮腫

腎性浮腫とは腎臓の病気が原因による浮腫です。

具体的な病名としては、腎不全、腎炎、ネフローゼ症候群などが挙がります。

 

腎臓は体にとって不要な老廃物をろ過して尿として排出します。

正常では、たんぱく質は体にとって必要なものなので、体内にとどまった状態になります。

腎臓の機能が悪くなると、ろ過機能が低下してしまい、たんぱく質も尿中に排出されてしまいます。これがいわゆる”タンパク尿”ですね。

 

繰り返しになりますが、血液中のたんぱく質は血管内に水分を留める作用があります。

腎臓の機能が低下して、血液中のたんぱく質が少なくなると、血管の外に水分が漏れやすくなってしまい、全身に浮腫が生じるというわけです。

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全身性浮腫のその他の原因

全身性浮腫の原因には上記の3種類以外にもいくつか挙げられます。

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内分泌性浮腫

内分泌性浮腫とは甲状腺の異常などによる浮腫です。

具体的な病名としては、甲状腺機能低下症、クッシング症候群などが挙がります。

甲状腺ホルモンは全身の代謝に関わるホルモンなので、これが低下してしまうと全身に浮腫が生じやすくなります。

特徴としては、押しても痕が残りにくいむくみが生じやすいです。

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栄養障害性浮腫

栄養障害性浮腫とは栄養の障害による浮腫です。

具体的な病名としては、タンパク漏出性胃腸症などが挙がります。

 

胃腸などの問題で栄養の吸収が悪くなったり、単純に食事量が低下したりすることなどで、栄養障害を引き起こすことがあります。

栄養障害が出現すると、血液中のたんぱく質が低下してしまいます。

 

繰り返しになりますが、血液中のたんぱく質は血管内に水分を留める作用があります。

栄養状態が低下して、血液中のたんぱく質が少なくなると、血管の外に水分が漏れやすくなってしまい、全身に浮腫が生じるというわけです。

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薬剤性浮腫

松尾汎編:むくみの診かた 症例で読み解く浮腫診療,文光堂,2010.

薬剤性浮腫とは薬の副作用などによる浮腫です。

具体的な薬剤としては、NSAIDSという鎮痛薬やカルシウム拮抗薬やACE阻害薬という降圧薬、抗がん剤などが挙げられます。

メカニズムとしては、腎臓の機能低下や血液中から水分が漏れやすくなったりなどが考えられています。

鎮痛薬や降圧薬などはよく処方される薬剤なので注意が必要ですね。

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特発性浮腫

原因ははっきりしていませんが、20-50歳代の女性に起こりやすい特発性浮腫もあります。

特徴としては、下肢に出現しやすく、朝と夕方の体重差が激しいことが挙げられます。

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がん患者さんに起こりやすい全身性浮腫は?

以上が全身性浮腫の種類となります。

 

がん患者さんはどの浮腫が生じてもおかしくないですが、全身状態の低下とともに心臓や肝臓、腎臓の機能が低下することも多いので、心性浮腫、肝性浮腫、腎性浮腫などは起こりやすいでしょう。

 

また、治療や病気の影響により栄養障害も起こりやすいので、栄養障害性浮腫にも注意が必要です。

薬剤の使用も多くなるので、薬剤性浮腫を疑って、薬剤の確認もしておきましょう。

 

原因の確認方法としては、心臓、肝臓、腎臓、栄養状態などは血液検査である程度はわかります。

心臓に関しては、心エコー検査などを行うと、より機能低下がわかりやすくなります。

栄養障害に関しては、最近体重減少が著明でないかに注意しておきましょう。

 

いずれにしろ、全身に浮腫が生じた場合には、上記の種類を頭に入れて医師に相談して、必要な検査をしてもらいましょう。

原因がわかれば、それに対する治療や薬剤調整を行う流れになります。

部分的に浮腫が生じた場合には、局所性浮腫と言って全身性浮腫とは原因が違う場合がありますので、別の記事を参考にしてください。

がん患者さんの浮腫であっても、リンパ浮腫ではない場合もあるので注意してくださいね。

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まとめ
・全身性浮腫の主要な原因は、心性浮腫、肝性浮腫、腎性浮腫の3種類である。
・それ以外にも、全身性浮腫の原因として、内分泌性浮腫、栄養障害性浮腫、薬剤性浮腫、特発性浮腫などが挙げられる。
・がん患者さんの浮腫であっても、リンパ浮腫ではない場合もあるので注意が必要である。

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