がんの種類によって骨粗鬆症のリスクが異なる!

   

国内ではがん患者の骨粗鬆症に関する疫学調査や、診療の実態についてはほとんど報告がないのですが、海外では最近盛んに報告されています。

   

しかし、乳がんや前立腺がんのホルモン治療なんかは骨粗鬆症になりやすいことはよく言われますが、いったいどのがん種が骨粗鬆症になりやすいのでしょうか?

    

そこで今回は、様々ながん種のがん患者さんの骨密度や骨粗鬆症に関して調査した論文を紹介します。

     

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今回紹介する論文の概要

   

今回紹介する論文は、様々ながん種のがん患者さんの骨密度や骨粗鬆症に関して調査した内容になっています。

   

「Huang JF, Tan QC, Bai H, et al. Bone mineral density, osteopenia and osteoporosis among US adults with cancer. QJM. 2022 Jan 29:hcac015」

   

2022年に発行された最新の論文です。

   

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対象

    

研究対象の情報は、National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)データベースという、アメリカ国民の健康状態を評価するためのデータベースを使用しています。

   

一つの地域や病院の調査というよりは、アメリカ全体の大規模な調査といっていいようですね。

   

データは2005-2006年、2007-2008年、2009-2010年、2013-2014年、2017-2018年の5つのタイミングで抽出しています。

   

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調査項目

      

骨密度は大腿骨頸部と腰椎で測定しています。

    

測定して算出された骨減少症は T スコアという数値が -1.0 から -2.5 の間だと骨量減少、 T スコアが -2.5 未満だと骨粗鬆症となります。

    

他にも年齢、人種、性別、体格指数(BMI)、糖尿病、冠動脈疾患、関節炎、骨折歴、両親の骨折・骨粗鬆症歴、グルココルチコイド使用歴、喫煙・飲酒歴などの基本情報も収集しています。

    

骨粗鬆症に関連しそうな情報を収集しているわけですね。

      

骨密度の調査なので、年齢は50歳以上を対象としています。

      

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結果

Huang JF, Tan QC, Bai H, et al. Bone mineral density, osteopenia and osteoporosis among US adults with cancer. QJM. 2022 Jan 29:hcac015

合計5988人の参加者が本研究に参加ています。このうち、3716人が大腿骨頸部DXA検査を、2272人が腰椎DXA検査を受けました。

傾向スコアマッチングという統計手法を用いて、年齢や性別を2群間で調整しています。

高齢や女性が骨粗鬆症になりやすいので、それを調整しているわけですね。

こちらの表は、がんの有無で骨密度や骨折率に違いがあるかを示しています。

大腿骨頚部骨密度は、がん患者の方が著明に低かったようです。

同様に、腰椎の骨密度も、がん患者の方が低かったです。

さらに、がん患者の方が、骨折率が高くなっています。

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Huang JF, Tan QC, Bai H, et al. Bone mineral density, osteopenia and osteoporosis among US adults with cancer. QJM. 2022 Jan 29:hcac015

こちらは、がん種別の骨密度の分布を示しています。

わかりにくいですが、左から2番目の乳がん、左から3番目の皮膚がんが骨密度が低くなっております。

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Huang JF, Tan QC, Bai H, et al. Bone mineral density, osteopenia and osteoporosis among US adults with cancer. QJM. 2022 Jan 29:hcac015

さらに解析すると、乳がん、泌尿器がん、皮膚がんは、非がん患者より大腿骨頸部の骨量が減少していました。

同様に、乳がん、肺がんは、脊椎の骨量減少が強かったです。

また、乳がん、肺がん、婦人科がん、皮膚がんでは、あらゆる骨折の有病率が高いこともわかりました。

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Huang JF, Tan QC, Bai H, et al. Bone mineral density, osteopenia and osteoporosis among US adults with cancer. QJM. 2022 Jan 29:hcac015

がん患者における骨減少症/骨粗鬆症のリスクファクターを調査しています。

      

高齢, 女性, アルコール使用, グルココルチコイド使用, 骨粗鬆症、骨折歴のある両親の存在は、がん患者における大腿骨頸部の骨減少症/骨粗鬆症の危険因子でした。

      

しかし、BMIや年収が高いことは、骨粗鬆症になりにくくなる因子であることもわかりました。

         

腰椎の骨減少症/骨粗鬆症の要因としては、高齢、女性、アルコール使用、BMIは危険因子とされました。

         

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結論

      

今回の結果では、乳がん、泌尿器がん、皮膚がん、肺がん、婦人科がんが骨粗鬆症や骨折に注意する必要があるようです。

      

また、高齢, 女性, アルコール使用, グルココルチコイド使用, 骨粗鬆症、骨折歴のある両親の存在にも注意が必要です。

      

年収や教育レベルが高いと骨粗鬆症になりにくいというのは面白い結果ですね。

        

骨粗鬆症に関する知識が高くなり、その予防をしっかりできているのではないかと考察されています。

       

やはり、病気の知識を得ることは大事ということですね。

           

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がん治療中の骨粗鬆症の管理についてはコチラにまとめています。参考にしてください。

がん治療による骨量低下はどのように管理すればいいのか?

2022年3月8日

まとめ
・様々ながん種のがん患者さんの骨密度や骨粗鬆症に関して調査した論文を紹介。

・乳がん、泌尿器がん、皮膚がん、肺がん、婦人科がんが骨粗鬆症や骨折に注意する必要がある。

・高齢, 女性, アルコール使用, グルココルチコイド使用, 骨粗鬆症、骨折歴のある両親の存在にも注意が必要である。

・年収や教育レベルが高いと骨粗鬆症になりにくい可能性があるので、病気の知識を得ることは大事と思われる。

注意
このブログは、ガイドラインや論文などの根拠をもとに情報を発信していく予定です。

しかし、がんの病態や治療方法によっては、お読みになっているがん患者さんにはその情報が当てはまらない場合もあります。

記事の内容を参考に新しく何かを始める場合には、担当の医師や医療従事者にご確認いただくようお願いいたします。

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