中枢性疼痛とは?脳卒中後に起こる痛みの原因

今回は、脳卒中後に起こる深刻な合併症である中枢性疼痛について、調べてみました。

 

脳卒中は世界で最も多い障害や死亡の原因の一つです。

脳卒中になると、脳の一部が血液の流れが止まって傷ついてしまいます。

その結果、身体の動きや感覚に影響が出ることがあります。

 

中には、脳卒中後に痛みを感じる人もいます。

この痛みは中枢性疼痛と呼ばれ、普通なら痛くない刺激がとても痛く感じたり、ずっと痛みが続いたりすることがあります。

 

この痛みはなぜ起こるのでしょうか?

この記事では、中枢性疼痛の原因やメカニズムについて紹介します。

あなたの健康や生活の質を向上させるために、ぜひ読んでみてください。

まとめ
・この論文は、脳卒中後の中枢性疼痛(CPSP)についてのレビューです。

・2002年から2022年までの英文文献をPubMedとEMBASEデータベースで検索し、43件の文献が選択されました。

・CPSPは、脳卒中後に発生する神経障害性疼痛で、治療が難しいことが知られています。

・CPSPの発生メカニズムは、末梢神経、脊髄、視床など、さまざまな部位が関与していると考えられています。

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今回紹介する研究の概要

今回紹介する論文は、脳卒中後に起こる深刻な合併症である中枢性疼痛についてまとめた内容になっています。

「Li, H.-L., Lin, M., Tan, X.-P., & Wang, J.-L. (2023). Role of Sensory Pathway Injury in Central Post-Stroke Pain: A Narrative Review of Its Pathogenetic Mechanism. Journal of Pain Research, 16, 1333-1343. 」 2023年に発行された最新の論文になります。

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調査内容

2002年から2022年までの英文文献をPubMedとEMBASEデータベースで検索し、CPSPに関するメカニズムについての文献を収集しました。

検索には、「Central Post stroke Pain」、「CPSP and pathophysiology」、「CPSP and pathology」、「CPSP and mechanism」、「CPSP and rats」、「CPSP and mice」といったキーワードが使用されました。

最終的に、182件の文献が選択されました。

 

これらの文献の全文をレビューし、CPSPの発生メカニズムについて洞察力のある理論を提供し、その主張を実験で裏付けるものが含まれています。

単純に主張を繰り返したり、二次的な要約があるものは除外されました。

最終的に、43件の文献が選択基準を満たしました。

さらに、選んだ文献を6つのグループに分けました。

それぞれ、末梢神経、脊髄、脊髄視床路、内側視床路、視床、その他の脳領域というグループです。

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結果

論文をまとめた結果、CPSPは、脳卒中後に発生する神経障害性疼痛で、治療が難しいことがわかりました。

また、CPSPの発生メカニズムは、末梢神経、脊髄、視床など、さまざまな部位が関与していることがわかりました。

これらの部位では、神経細胞が傷ついたり、機能が変化したりすることで、痛みが発生することが示唆されています。

 

末梢神経では、Haroutounianらによる研究で示されたように、末梢神経のブロックによってCPSPの痛みが減少することから、末梢神経の入力がCPSPの発生に関与している可能性があります。

また、脊髄では、ストローマ細胞由来因子1(SDF-1)、高移動性グループボックス1(HMGB1)、NOSシグナリングなどの炎症応答が関与している可能性があります。

視床では、TLR4やGABAaRなどの受容体やその機能の変化が関与している可能性があります。

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まとめ

Li, H.-L., Lin, M., Tan, X.-P., & Wang, J.-L. (2023). Role of Sensory Pathway Injury in Central Post-Stroke Pain: A Narrative Review of Its Pathogenetic Mechanism. Journal of Pain Research, 16, 1333-1343.

この論文によると、CPSPの発生メカニズムについて、4つの仮説が提唱されています。

 

1つ目の仮説は、脳内の感覚化されたニューロンが末梢からの感覚入力を誤解することにより、CPSPが引き起こされるというものです。

 

2つ目の仮説は、感覚伝達路の損傷後に、自発的な活動が増強されたり、他の経路が誘導されて増強されたりすることで、視床の興奮性が高まることにより、CPSPが引き起こされるというものです。

 

3つ目の仮説は、視床の損傷後に神経細胞が傷ついたり、機能が変化したりすることで、中枢感作や抑制解除が起こり、CPSPが引き起こされるというものです。

 

4つ目の仮説は、痛み感覚系を損傷する脳領域が損傷することにより、CPSPが引き起こされるというものです。

 

このようなメカニズムを理解しておくことが大事ですね。

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まとめ
・この論文は、脳卒中後の中枢性疼痛(CPSP)についてのレビューです。

・2002年から2022年までの英文文献をPubMedとEMBASEデータベースで検索し、43件の文献が選択されました。

・CPSPは、脳卒中後に発生する神経障害性疼痛で、治療が難しいことが知られています。

・CPSPの発生メカニズムは、末梢神経、脊髄、視床など、さまざまな部位が関与していると考えられています。

注意
このブログは、ガイドラインや論文などの根拠をもとに情報を発信していく予定です。

しかし、がんの病態や治療方法によっては、お読みになっているがん患者さんにはその情報が当てはまらない場合もあります。

記事の内容を参考に新しく何かを始める場合には、担当の医師や医療従事者にご確認いただくようお願いいたします。

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