前回の記事ではホットパックや温庵法の効果についてまとめられたガイドラインやレビューを紹介しました。
痛みや柔軟性、便秘など様々なことに効果がありそうでしたね。
整形外科外来でも頻繁に使用されるホットパックですが、主要な目的としては疼痛軽減、柔軟性改善ではないでしょうか?
しかし、ウォーターベッドと同様で割と漫然と行っていることが多いですよね。
何分くらい行うと効果があるというのをしっかりと理解している人は少ないと思います。
そこで今回は、ホットパックが柔軟性や痛みに対して及ぼす効果やどれくらいの時間行うことが望ましいかなどについて紹介します。
LAVAのホットヨガで《ダイエットいらず》のカラダへ。ホットパックによる筋硬度や血流量の改善
矢吹 省司 他:日本腰痛会誌,2005
こちらの研究は30-40代の健常男性8名を対象に、側臥位でホットパックを腰部に20分間実施して、その前後の腰部脊柱起立筋の筋硬度を比較しています。
ちなみに、ホットパックだけでなく、牽引療法後の変化も調査しています。
結果として、ホットパック実施直後に前屈時の腰部脊柱起立筋の筋硬度が減少していました。
膝に直接貼るジェルシート型ヒアルロン酸『ヒアロエイド』小平智之 他:理学療法群馬. 2014
また、こちらの研究は20歳代の健常者30名を対象に、下腿三頭筋に加温したホットパックを20分間実施した群と、加温していないホットパックを当てただけの群、安静にしていただけの群と比較しています。
比較内容は、筋硬度、皮下血流量、深部血流量です。
結果として、加温ホットパック直後および20分後で他の群に対して筋硬度、深部血流量が改善していました。
20分間のホットパックで筋硬度が改善するので、柔軟性も改善するというイメージでしょうね。
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Nakamura M, et al. Journal of Sports Science & Medicine 22(1):175-179
今までの研究は20分間のホットパックの効果を示していますが、本当に20分間の実施が必要なのでしょうか?
こちらの研究は20歳代の健常者18名を対象に、下腿三頭筋にホットパックを20分間実施して、ホットパック開始後5分ごとに背屈可動域、背屈時の受動トルク、せん断弾性率(筋硬度の指標)、筋温を測定し比較しています。
結果として、可動域、受動トルク、せん断弾性率は5分以上から改善しました。
可動域、受動トルクは20分でさらに改善を認めています。
柔軟性改善目的であれば、5分間のホットパックでも効果が期待できそうですね。
5分間で効果を認めるなんて驚きの結果です。
時間があれば20分間実施してもいいといったところですね。
【期間限定】まとめて買取キャンペーン中!フィギュア高価買取カイトリワールドこのブログは、ガイドラインや論文などの根拠をもとに情報を発信していく予定です。
しかし、がんの病態や治療方法によっては、お読みになっているがん患者さんにはその情報が当てはまらない場合もあります。
記事の内容を参考に新しく何かを始める場合には、担当の医師や医療従事者にご確認いただくようお願いいたします。
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